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confuoco Dalnara

猩々

三井家の能装束を見る。
展示されているのは明治以降の能装束で色も鮮やかぱりっとしている。

地模様と染めと刺繍が一体になった美しさにみとれる。
そして楽しみなのが装束の名前を確認すること。

赤繻子地亀甲幔幕大太鼓模様縫箔
生地の種類、色、地模様、文様、装束の種類などが
並んでひとつの能装束の呼び名になっているのが新奇で楽しい。

猩々の装束もあった。
猩々は海中に住む妖精。
いくら酒を飲んでも酔わないそうだが
能楽では装束も面も赤い。
親孝行の高風に無限に酒が湧き出る壷を与えたという。

よも尽きじ。
萬代までの竹の葉の酒。
酌めども尽きず。
飲めども変わらぬ秋の夜の盃。
影も傾く入り江に枯れ立つ。
足もとはよろよろと。
酔いに臥したる枕の夢の。
覚むると思えば泉はそのまま。
尽きせぬ宿こそ。めでたけれ。

Dionysusの従者、森の精Satyrも飛び跳ねるが、
猩々も酒を飲んで水上を揺蕩うように波を蹴り舞い遊ぶらしい。

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